子どもの包茎の原因と治療について解説します【病気?むいた方がいいの?】
子どものおちんちんの皮が被っていると皮はむいた方がいいのか心配な方もいると思います。
今回はこのおちんちんの皮がかぶっている状態、すなわち包茎について原因と治療について解説します。
包茎とは
包茎は皮が全くむけない真性包茎と、完全にはむけきれない仮性包茎に分けられます。
実際に治療の対象となるのはほとんどが真性包茎です。
真性包茎が原因で起きる症状について
ここからは真性包茎が原因で起きる症状について説明します。
排尿異常
排尿時に皮が風船状に膨らんだり排尿に時間がかかるなどの症状があります。
また尿がまっすぐに飛ばずに散乱することもあります。
亀頭包皮炎
細菌感染を起こし陰茎の先端が赤く腫れ、疼痛、排尿時痛などを伴います。
治療は抗生剤の塗布や内服です。
尿路感染症
特に乳児、新生児では尿の交通が妨げられることにより尿路感染症のリスクになるといわれています。
点滴での抗菌薬の投与が必要です。
嵌頓包茎
皮を無理にめくってしまうと包皮や亀頭の循環血流の障害を起こしてしまいます。
治療は陰茎をしっかり挟んで包皮を戻します。
浮腫が強く戻らない場合は外科的治療が必要です。
恥垢
恥垢といって垢がたまって白い塊となって腫瘤の様にみえることがあります。
これは包茎が治れば自然に消失します。
包茎の治療
基本的には自然治癒率が高いので真性包茎でも原則は放置していてよいとされています。
しかし前述した症状などがある場合は包茎の治療を行うべきでしょう。
保存療法が主になります。
保存療法
①包皮を指で引っ張って亀頭をめくるようにする。
強さは子どもがいたがらない程度に強く引っ張り包皮口をできるだけ広げるようにします。
②同時に包皮口にキンダベートやロコイドなど「ミディアム群」のステロイドを包皮の内側に刷り込むように塗ります。
これを毎日1~2回やってもらうと約2週間で効果が表れます。
完全に皮がむけるようになったらステロイドは終了します。
手術療法
包皮の切除を行います。
ただ包皮を切除することによってかえって劣等感を持つ子もいるため、包皮を切らずに広げるだだけの手術をすることもあります。
まとめ
ほとんどの包茎は基本的には自然に治ります。
ですが、その他の合併症を未然に防ぐという意味では、普段からおちんちんの皮をむいてしっかり洗う習慣をつけてあげるのは大事でしょう。