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【肥満】子どもの体重が増えすぎて困っているあなたへ【体重が増える原因と痩せる方法を解説】

子どもの体重が増えて困ったら

新型コロナウイルスの影響で外出する頻度が減った影響か肥満の子どもが増えています。

子どもだから体重が増えても心配いらないのではと思う人もいるかもしれませんが、これは全くの間違いで子どもにとって大きな問題です。

そこで今回は肥満の原因や問題点、体重を減らす具体的な方法について解説していきます。

体重が増えてしまう原因は

体重が増えてしまう原因は様々ですが①カロリーの取り過ぎと②運動量の不足に大きく分けられます。

他には肥満の原因となる病気(症候群)もありますがこれは症候性肥満と言います。

特徴としては発達障害をや小奇形を伴っていたり、通常であれば体重の増加とともに身長も大きくなりますが、この場合は身長は体重と比較してそこまで大きくならないのが特徴です。

ですのでこのような特徴に当てはまった場合は摂取カロリーや運動量の低下が原因ではなく体質が原因になっている可能性が高いです。

体重が増えると心配なこと

体重が増えすぎて肥満になってしまうと問題になってくるのが種々の合併症です。

肥満の合併症としては、肝臓に脂肪が蓄積することによる脂肪肝、2型糖尿病、脂質異常症などが代表的です。

脂肪肝の場合、放置すると肝硬変となり最終的には肝細胞癌へと進展してしまいます。

初期の段階では軽度の肝機能障害のみで特に症状は現れないことがほとんどですが、肝臓は「沈黙の臓器」というくらい症状が出にくい臓器です。

そのため自覚症状がないためそのまま放置しておくと倦怠感や黄疸などの症状が出現し気づいたときには肝硬変へと進展していたということが起こりうるのです。

2型糖尿病も肥満が続くと起きやすい合併症です。

高血糖が続くと体のいたるところにダメージを受けて、手足のしびれなどの神経障害、網膜のダメージによる視力障害、糖尿病性腎症など様々な障害を生じます。

これらの障害は基本的には一度なってしまうと元の状態には戻りません。

これらの症状をきたすと日常生活にかなりの負担を強いられてしまいます。

脂質異常症(高コレステロール血症)も怖い病気です。

コレステロールが高い状態が続くと血管にプラーク(瘤)を形成して内腔が狭くなります。

そうするとその部分が狭窄して、最終的には閉塞して完全に血流が途絶えてしまいます。

血流が途絶してしまうことで組織に血液が行き届かなくなってしまい、すなわち虚血の状態に陥ってしまいます。

心臓であれば心筋梗塞、脳であれば脳卒中となってしまいます。

子どもから脂質異常症を発症してしまうとその分、大人になってからよりも罹患期間が長いため心筋梗塞や脳卒中になるリスクが高まります。

ですので早期にこれらの合併症を予防するためにも肥満を改善することが必要なのです。

体重を減らす具体的な方法

それではこれらの合併症を予防するために体重を減らすにはどうすればよいのでしょうか。

私が提案する体重を減らすための具体的な方法は以下の通りです。

  • ①まずは体重を減らすのではなく、増やさない(=維持する)ことを目標にする
  • ②家族全員で食事のカロリー量を見直してみる
  • ③家族全員で運動をしてカロリーを消費する
  • ④毎夕食前に体重測定をする
  • ⑤体重を毎日記録する
  • ⑥コエンザイムQ10のサプリメントを摂取することを検討する

①~⑥についてそれぞれ解説していきます。

①まずは体重を減らすのではなく、増やさない(=維持する)ことを目標にする

これは意外と重要で体重はまずは維持することを目標としてみましょう。

はじめから体重を減らすことを目指してしまうと挫折する原因になってしまいます。

一度ダイエットをしたことがある人ならわかると思いますが体重を減らすことは思ったよりも大変です。

特に身長も伸びて体が成長している子どもであればなおさらでそれによってダイエットをすることをあきらめてしまうことになりかねません。

まずは体重を維持することを目標として、それができたならしっかりほめてあげましょう。

そうして子どものモチベーションを維持することがダイエットを成功させるコツです。

②家族全員で食事のカロリー量を見直してみる

子どもが肥満だからと言って子どもだけ食事を減らしたりしてはいけません。

子どもの肥満は家族みんなの肥満であると思って一緒に食事を合わせましょう。

みんなで食事改善に取り組むことはとても大切で、この機会に家族の食事についても見直してみましょう。

③家族全員で運動をしてカロリーを消費する

これも大事なのは本人だけでなく家族みんなで取り組むということです。

本人だけでは挫折してしまいがちな運動もみんなで取り組めば継続率が高まります。

運動を習慣化できるように一緒に楽しめるスポーツやランニングなどがおすすめです。

毎日はきついと思っても少しでも続けることが習慣化のコツです。

この本には習慣化するためのコツが書いてあります。

ダイエットだけでなく様々なことに応用できるはずですので一読をお勧めします。

④毎夕食前に体重測定をする

ポイントは夕食前の体重測定です。

夕食前に測ることで普段よりも体重が増えていたら夕食の量を少なめに、いつもよりも減っていたら食事は減らさずにと調整することができますので体重を維持しやすくなります。

⑤体重を毎日記録する

体重の記録は大事です。

モチベーションの維持につながりますし振り返った時に問題点や改善点なども見つけることができるでしょう。

普通のノートでもいいですが専用のものを使うと続けやすくなるのでおすすめです。

この体重計は専用のアプリがあるので自動で体重を記録してくれます。

「ノートはちょっと面倒くさそう」という人はこちらが良いでしょう。

⑥コエンザイムQ10のサプリメントを摂取することを検討する

コエンザイムQ10はサプリでは一般的ですが、ミトコンドリアを活性化することで体の筋肉の割合を増やし代謝を改善する作用があります。

特に体の筋組成が少なく脂肪の割合が多いプラダーウィリー症候群の方ではコエンザイムQ10が有用であったとの報告が散見されています。

大きな副作用はないですので食事、運動だけではどうしても改善ない方は試してみてもよいでしょう。

まとめ

今回は肥満の原因と主な合併症、具体的な体重を減らす方法について解説しました。

体重が増えすぎてしまって困っている人はこれらを試してみてください。

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Dr.Koro
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病気や育児に役立つ情報を紹介する小児科医です