子どもの注射の痛みを減らす方法と薬を紹介します
子どもにとって注射は本当に痛くて大変ですよね。
今回は痛みを抑えるのに有効とされる方法とエムラクリームという薬について紹介します。
薬以外で痛みを減らす方法
薬以外の方法ですが大事な点は
- 事前に採血する方法についてきちんと子どもに説明し手順がわかるようにしてあげる
- しっかり抱っこして安心感を与えてあげる
- 絵本や動画を見せて気を散らす
- しっかりと声をかけて子供をサポートしてあげる
などがあり痛みに対して有効であるとされています。
①事前に採血する方法についてきちんと子どもに説明し手順がわかるようにしてあげる
子どもだからといって検査をすることをきちんと説明せずに注射をしてしまうことが度々あると思います。
ですが、いきなり体を押さえつけられて注射をされてしまっては子どもも検査に対する心構えが出来ませんし、トラウマになりかねません。
小さい子でもこれから検査があること、病気を治すために必要であることをきちんと説明してあげましょう。
検査に対して抵抗するかもしれませんがいきなり検査をされるのと、きちんと説明されてからでは検査に対する印象が全く変わってきますのでとても大事なことです。
②しっかり抱っこして安心感を与えてあげる
一人で検査をするよりもお父さん、お母さんと一緒に検査をしたほうが子どもは心強いのです。
親がいると甘えてしまうと思うかもしれませんが、検査に協力することで子ども安心感を得て検査に協力的になってくれるかもしれません。
③絵本や動画を見せて気を散らす
これは簡単に出来てかなり効果的です。
注射があるとそれが気になりすぎて過剰に痛みに対して反応したり、暴れることにより検査が上手くいかず何度も注射をしなくてはならなくなってしまいます。
スマホなどで好きな動画を見せることによってその意識が注射から離れることにより、何も見せない時に比べて注射の痛みが軽くなったり、安静が保たれることにより検査もうまく行く可能性が上がるかもしれません。
④しっかりと声をかけて子供をサポートしてあげる
これは検査を行う側が意識して行うべきことです。
子どもが不安な中、声かけを行うことで子どもは検査に対する勇気が出たり無事に検査を終えたときに自信になるでしょう。
お父さん、お母さんが一緒に検査に入れるなら子どもをしっかり応援してあげて検査が終わったら沢山褒めてあげてください。
私の勤務している病院でもこのような手法は取り入れており、子どもが安心して検査を受けることができるようにスタッフみんなで努力しています。
薬を使う方法: エムラクリーム
外用局所麻酔剤として、リドカイン・プロピトカイン配合薬であるエムラクリームというものがあります。
下記は大人での使用量になっていますが、皮膚に薬を塗りテープで覆います。
徐々に薬剤の成分が吸収され麻酔の効果を発現します。
私もエムラクリームを試してみましたが、実際に針で刺しても痛くありませんでした。
上記の薬以外の方法で拒否が強い子の場合は、積極的に試してみてもよいかもしれません。
まとめ
エムラクリームはとても痛みに対して有効ですが、開業医さんや大きい病院でもエムラクリームを使わないところはまだ多いです。
まずは一度主治医の先生に相談してみましょう。
参照:山本貴和子. 一子どもの痛みを和らげる一 採血に伴う痛みや苦痛を和らげるには. 東京小児科会報. 2017, 33(3), p.44-47.