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小児科志望の研修医に役立つオススメの本・教科書17冊を紹介します

目次

小児科志望の研修医に役立つオススメの本・教科書を紹介

今回は小児科を志望する研修医にオススメする本、教科書を分野ごとに紹介したいと思います。

これまでに沢山本を購入してきて、正直あまり役に立たなかったものも多いですが、今回選んだ本は全て私が読んでみて実際に使いやすかったものばかりです。

どれを買ってもわかりやすく素晴らしい本ばかりですので是非参考にしてみてくださいね。

総論

小児科診療ガイドライン〈第4版〉 ─最新の診療指針

内容紹介

好評の「小児科診療ガイドライン」が3年ぶりの改訂。

小児科医がカバーする広い範囲の症状・疾患について、国内外の学会が作成した最新のガイドラインやエビデンスを掲載しました。

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小児科の各分野ごとの疾患について原因、診断、治療などが簡潔にまとまっており、これ1冊あれば大抵の病気には困りません。

小児科をはじめて経験する研修医はもちろん小児科医にもおすすめです。

私はいつも研修医が小児科をローテートしてきたらこの本で簡単に疾患の概要を掴んでもらうようにしています。

最新ガイドライン準拠 小児科診断・治療指針 改訂第2版

内容紹介

総合診療といわれる小児科診療では、患児の全体を見据えた系統的な診察力と専門領域を完遂する高い技術力の双方が求められる。

小児科専門医をめざす研修医の学習書として、また診療の第一線で働く医師のベッドサイド虎の巻としても活用できるプラクティカルなガイドブック。

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小児科は幅広くいろいろな疾患を診なければなありませんが、これがあれば大抵の疾患に対応できるはずです。

ガイドラインに基づいており各項目とても詳細に書かれています。

病棟や外来にも一冊あると便利です。

国立成育医療研究センター 小児臨床検査マニュアル 改訂第2版

内容紹介

初版発行から6年が経過し臨床現場での優先事項の感覚を重視する点は改訂第2版でも継承しつつ、症候や疾患から考えうる臨床検査をよりコンパクトにわかりやすく記載しました。

ルーチン検査は表形式でまとめてさらなる付録の充実をはかるとともに、検査値の羅列にとどまらない検査オーダーのヒントが多く詰まったポケットマニュアルとなりました。

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小児科医はとても幅広い疾患をみなければなりません。

一つの症状をとっても、たくさんの鑑別疾患がありますが最初はどんな病気を考えればいいがわからないと思います。

そんなとき、どのような疾患を考え、どの検査をすればよいかこの本をみれば一目瞭然ですし、ポケットサイズで持ち運びもしやすいので外来でも助かります。

研修医というより、小児科医になったばかりの後期研修医は必携です。

感染症

小児感染症のトリセツREMAKE

内容紹介

あの「小児感染症と抗菌薬のトリセツ」が完全リメイク! 小児感染症を攻略するスーパーマニュアルとして生まれ変わる。

初版『トリセツ』の臨床診断ベースのわかりやすい内容は踏襲しつつ、小児科のあらゆる感染症に対応できるように内容のすべてを刷新!

臨床のリアルに踏み込んだ解説は必読です!

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抗菌薬の選択、投与量、治療期間が分かりやすくまとまっています。

エビデンスも豊富で読み応えも十分です。

これだけ! 知っておきたいこどもの感染症10×3

内容紹介

最低限知っておきたいこどもの感染症治療について「Focus(感染巣)」「Microbes(病原微生物)」「Antibiotics(抗菌薬)」それぞれ10項目×3=30項目にまとめました。

参照: https://www.amazon.co.jp

小児の感染症の痒い所に手が届き、臨床に必要な情報が要点を抑えてしっかり載っています。

感染症にかかわる小児科医なら持っていて損はありません。

ポケットサイズなのもうれしいポイントです。

循環器

先天性心疾患 (心エコーハンドブック)

内容紹介

本書では、成人で見られる先天性心疾患と術後先天性心疾患を中心に、小児期に治療される先天性心疾患まで取り上げました。

先天性心疾患では疾患ごとに異なる解剖学・血行動態的特徴を持ち、的確な診断と治療を行うためには、心エコーを用いた正確な病態診断が不可欠であり、本書ではそのエッセンスをコンパクトに集約しています。

参照: https://www.amazon.co.jp

心臓のエコーが苦手な小児科医は多いと思いますが、各疾患ごとに分かりやすい説明と、カラー写真が載っていてとてもわかりやすいです。

付属の動画も一緒にみると、理解がより深まります。

神経

実践小児脳波入門 改訂第3版

内容紹介

実際の脳波とのギャップを感じさせない実物大脳波を同一の脳波モンタージュで提示し詳述する。

わかりやすく実際的な内容で本書を読むことによって、脳波解読の基本的な考え方や診断・治療から最新の診断ガイドライン・デジタル脳波計の使い方まで若い医師の方々の強い味方となってくれる。

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脳波所見を読めるようになるにはこの本が一番かと思います。

実際の脳波と同サイズになっているので正常、異常所見が確認しやすいです。

ベッドサイドの小児神経・発達の診かた

内容紹介

小児科研修医や子どもを診る医師が身に付けておくべき小児神経の具体的な診察の手順・方法を小児神経専門医らが実践に即してわかりやすく解説。

明日からの日常診療ですぐに活用できる一冊。

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神経所見の取り方や発達の評価が分かりやすく説明されています。

苦手な方もこれがあれば安心です。

内分泌

ワンランク上の小児の内分泌疾患Q&A 

内容紹介

本誌は、小児内分泌疾患の日常診療に必ず役立ちます。

特に小児診療のフロントラインで活躍している諸先生、すなわち、卒後臨床研修医、若い小児科医、内分泌を専門としない小児科医、あるいはまだ経験の浅い小児内分泌科医のための一冊です。

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内分泌はとっつきにくいイメージがあると思いますが、これは代表的な症状について必要な検査や考えるべき疾患が簡潔にまとまっていてとても使いやすいです。

他に内分泌疾患についてもっと詳しく知りたい方は日本小児内分泌学会のサイトに各疾患のガイドラインがありますので参照してください。

アレルギー

小児気管支喘息治療・管理ガイドライン〈2017〉

内容紹介

6年ぶりの改訂版ではMindsの手法に則り、より広い意見の集約と科学的な論証が構築されました。

2012年版の内容がすべて見直されて6年間の新しい知見が反映され、「診断のフローチャート」などの新たな図表が収載されました。

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小児の喘息患者は日常よく遭遇しますので、しっかりとガイドラインをみておきましょう。

webからダウンロードできますが書籍版でしっかり読み込んでおいてもいいと思います。

小児アレルギー疾患診療ハンドブック

内容紹介

アレルギー疾患、特に小児のアレルギー疾患については治療が難しいというイメージが付きまとう。

しかしEBMを踏まえた診療ガイドラインも充実した今日、その勘所を踏まえ、また小児と成人の違いを理解して当たればその治療は決して難しくない。

エキスパートである著者が、ガイドライン中の必須知識と自らの臨床経験とを1冊にまとめた必携書。

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日常でよく見るアレルギー疾患が簡潔にまとまっています。

一般小児科レベルであれば必要な知識はこの本で十分かと思います。

腎・泌尿器

小児科医のための小児泌尿器疾患マニュアル 改訂第3版

内容紹介

専門医だけでなく小児科医、一般医、研修医にも小児泌尿器疾患について広く理解してもらうための解説書。

総論で泌尿器疾患の特徴・症状と診断、検査法を解説した後、泌尿器疾患ごとの特徴や診察、治療方法などの各論を解説。

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必要な情報が簡潔にまとまっています。

尿路感染症以外の泌尿器系の疾患は、たびたび遭遇しますので、きちんとこれで要点を確認しましょう。

救急

小児科当直医マニュアル 改訂第15版

内容紹介

医学的根拠に裏打ちされながらも、小児科の臨床現場で培われ、そして選び抜かれた知識を盛り込んだ実戦重視の小児科当直医マニュアル最新版。

使いやすく、探しやすく、読みやすい箇条書きの表記で第15版となる今改訂では新たに2つの項目を追加し、既存の記載内容は最新情報にアップデートした。

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小児科の当直時には必須です。

内容はポイントを絞って実践的にまとめられています。

これが1冊あるとないとでは安心感が違います。

初期研修医・総合診療医のための 小児科ファーストタッチ

内容紹介

本書は、見落としなく診療を進めるためのファーストタッチのポイントを、気鋭の小児科医が“くどい”ほど丁寧に解説。

「発熱と発疹がある場合の鑑別は?」「レントゲンは撮るべき?」「帰宅させても大丈夫? それとも入院?」「処方はどうしよう」「保護者への説明って難しい」…そんな現場の“困った! “を解消する、ポケットにあると安心な1冊。

参照: https://www.amazon.co.jp

小児科医を回る研修医はまずこれを買いましょう。

研修医の視点から疑問に思いやすい点などがとても丁寧にまとまっています。

著者の岡本先生のサイトもわかりやすくてオススメです。

内科医・小児科研修医のための小児救急治療ガイドライン 改訂第4版

内容紹介

小児救急現場のバイブルとして好評を博した前版が、各領域の精鋭執筆陣による最新の知見を得てアップデート。

総論と主要徴候、おもな救急疾患に分けて執筆された各項目では必要なページにすぐアプローチでき、具体的な診療の手順、治療法、使用する薬剤、保護者への説明のポイントまで、診療の場で有益な情報がわかりやすく伝えられる。

小児救急に携わるなら必ず手許に置きたい1冊。

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いざという時に必要な救急の知識がまとめられています。

小児救急の本は少ないので救急に携わる医者は必携です。

NICU・乳幼児健診

最新NICUマニュアル 改訂第6版

内容紹介

待望の第6版! 大好評の「最新NICUマニュアル」が約5年ぶりに刷新。

第6版では図表の数を増やし、NICUをもたない小児科でも活用できる基本的な新生児/早産児管理の方法や、近年進歩している急性期の呼吸・循環管理の考え方も分かりやすく解説。

緊急時の初期対応だけでなく日常診療でおきる問題解決にも役立つため、新生児医療に関わる方は必携の1冊。

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NIUCでよくみられる疾患の具体的な治療や検査が分かりやすくまとまっています。

NICU関連の本でここまで要点を抑えてまとまっている本は今までなかったと思います。

とても使いやすいですよ。

時間経過で診るNICUマニュアル 第5版

内容紹介

NICUの現場では新しい疾患概念や診断方法、そして新しい管理法や治療法などの進歩に著しいものがある。

この第5版の改訂に際しても、新知見を取り入れるように努めた。

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これは赤ちゃんが生まれてからの時間経過ごとに具体的に必要な検査、治療が載っていてNICUを研修される先生は必携です。

必要な情報をすぐに知ることができとても実践的な本です。

お母さんがもっと元気になる乳児健診: 健診を楽しくすすめるエビデンス&テクニック

内容紹介

会話例が充実し、さらにパワーアップした小児科医必携の一冊。

発達評価や疾患の発見に主眼を置く医学ベースの健診から脱却し、お母さんを元気にする健診メソッドやコツ、母乳に関する最新の研究とエビデンスが満載のまったく新しい“これからの”マニュアル。

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健診はやり方を教えてもらえず見よう見まねでやっている先生も多いです。

この本では、お母さんの不安を取ってあげる言い回しや健診のポイントが載っていて参考になります。

内容紹介

呼吸器症状、検査やモニタリング、換気モードや病態に応じた人工呼吸器の選択、トラブル・合併症対策、呼吸管理に必要な手技、薬物療法など、新生児の呼吸管理に必須の知識を131のQ&Aで解説。

参照: https://www.amazon.co.jp

NICUを研修するとどうしても人工呼吸器を理解しなければなりません。

ですがこの本なら初学者でもわかりやすいようにまとまってますし図も多くとてもおすすめです。

重症心身障害児

重症心身障害児者医療ハンドブック 第2版

内容紹介

旧版を全面改訂。ページ数も120ページ増えました! 「重症心身障害児者医療のためのちょっとしたコツ集」続々編。

びわこ学園で実際に行っている具体的なことがベースにあるので、好評で、全面改訂で新しくしました。Q&Aでわかりやすく説明。

参照: https://www.amazon.co.jp

これは小児科の本ではないのですが、重症心身障害児を診る先生ならあると便利な1冊です。

胃管や気管カニューレ、胃瘻の管理などでトラブルがあった時も具体的な対処法が載っていてとても役立ちますよ。

実践 小児薬用量ガイド 第3版

内容紹介

本書は、体重kgあたりの小児薬用量をまとめた好評書の第3版。

今版では、小児医療での使い勝手をさらに追求し、現場で有用な情報を充実するだけでなく、レイアウトの工夫でさらに見やすくコンパクトな紙面を実現しました。小児に関わる全ての医療者必携の1冊です。 

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小児は大人と違って体重ごとに計算するので必ずこれを見て量を確認しましょう。

他の本と違い、体重当たりの量で記載されているのでとても使いやすいです。

漢方薬や外用剤についての記載もあっていざという時に役立ちます。

小児の薬の選び方・使い方

内容紹介

小児の日常診療で頻繁に遭遇する23症状・48疾患について、薬を選び使うまでのステップを経験豊かな小児科専門医がその手の内を公開。

いつ何をどう使えばよいか使うべきでないか、わかりやすく解説。

小児を診るすべての医師、薬剤師必携。

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薬以外にも疾患についてのポイントや家族への説明の仕方も書いてあって参考になります。

他の本には載っていないことも細かく書いてあり、ためになる情報が満載です。

検査

小児超音波検査のみかた,考えかた

内容紹介

被曝・侵襲がなく繰り返し行え、鎮静なしで検査できるなどメリットの多い小児超音波検査。

ほとんどすべての臓器について豊富な画像とともに解説し、バラエティに富む疾患への対応が迫られる小児科診療の現場で必ず強い味方になる一冊。

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各臓器ごとにエコーのポイントがまとまっています。

これを見ながらエコーを練習すると上達が早いと思います。

小児臨床検査ガイド 第2版

内容紹介

基準値、成人との違い、検査の意味や異常値となるメカニズムなどをわかりやすく解説し総合的な評価とともに個別事情に照らした応用的解釈も行えるよう、データ解釈の仕方も詳述。

小児科医のみならず、内科医、レジデント、そのほか小児臨床検査に関わるコメディカルの必携書。

参照: https://www.amazon.co.jp

小児の基準値が載っている本はなかなかないので助かります。

検査値が異常なのかそうでないのかを確認する癖をつけておくのは大事です。

まとめ

たくさんの小児科医や、研修医向けの本がある中で、個人的にオススメなものを紹介してみました。

皆さんも参考にしてみてください。

今回紹介した本
  • 小児科診療ガイドライン〈第4版〉 ─最新の診療指針
  • 国立成育医療研究センター 小児臨床検査マニュアル 改訂第2版
  • 小児感染症のトリセツREMAKE
  • これだけ! 知っておきたいこどもの感染症10×3
  • 先天性心疾患 (心エコーハンドブック)
  • 実践小児脳波入門 改訂第3版
  • ベッドサイドの小児神経・発達の診かた
  • 初期研修医・総合診療医のための 小児科ファーストタッチ
  • 内科医・小児科研修医のための小児救急治療ガイドライン 改訂第4版
  • 最新NICUマニュアル 改訂第6版
  • 時間経過で診るNICUマニュアル 第5版お母さんがもっと元気になる乳児健診: 健診を楽しくすすめるエビデンス&テクニック
  • ステップアップ新生児呼吸管理
  • 重症心身障害児者医療ハンドブック 第2版
  • 実践 小児薬用量ガイド 第2版
  • 小児の薬の選び方・使い方
  • 小児超音波検査のみかた,考えかた
  • 小児臨床検査ガイド 第2版
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