赤ちゃんがでべそ?臍ヘルニアの原因や治療について解説します
今回は乳児健診でよく指摘される、臍ヘルニアの原因や治療について解説します。
臍ヘルニアとは
膀ヘルニアは出生後膳帯が脱落する際に臍輪筋膜の閉鎖が不十分であり、腸管が脱出した状態で、いわゆる“でべそ”です。
症状は
臍部の腫大があり、大きさが変化するのが特徴です。
泣くと(腹圧がかかると)大きくなり静かになると小さくなり、腫大は軟らかく腹腔内に内容物(腸管)が還納(しまうこと)できます。
臍部の膨隆が固く、容易に還納できない場合にはヘルニア嵌頓の可能性があり、悪化すると皮膚に発赤がみられます。
治療について
圧迫療法
乳児は皮膚が伸展しやすく、大きく皮膚が伸びてしまうと直ってもその部分の皮膚が余ってしまい整容面での問題があります。
そのためヘルニア門を綿球等で閉じてかぶれないテープで押さえこみます(皮膚の状態が把握しやすいよう透明なテープをオススメします)。
合併症として皮膚炎を起こすことがあるのでテープは3-4日毎に入浴時に外し、発赤等があれば数日お休みましょう。
手術
臍ヘルニアは1歳まで80%、2歳までに90%が自然治癒するので手術は2歳以降に行います。
まずは圧迫療法を行ない、2歳になっても改善のない場合は手術の可能性があるのでかかりつけ医と相談しましょう。
臍帯ヘルニアとの違いは
膀帯ヘルニアは生下時から膀帯内に腸管や肝臓が出ている疾患です。
生下時からみられ先天奇形の合併がみられることがあります。
まとめ
赤ちゃんでよくみられる臍ヘルニアについて解説しました。
皆さんも参考にしてみてください。
参考文献
浮山越史: 臍ヘルニア, 小児科臨床, vol 71, 1915-1916, 2018