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病院の待ち時間はなぜ長い?待ち時間が長くなる原因とその対策について教えます

病院の待ち時間はなぜ長い?待ち時間が長くなる原因とその対策について教えます

皆さんも経験があると思いますが病院の待ち時間って本当に長いですよね。

これはほかのサービス業とは明らかに違う点でどの病院にいってもそう思います。

開業医さんなど規模の小さい病院ではまだ待ち時間が少ないこともありますが、市中病院や大学病院ともなると、2時間、3時間待ちは当たり前です。

患者さんからのクレームも多く皆さんの病院の行くときのストレスの原因になっていると思います。

そこで今回は待ち時間が長くなってしまう理由と、その対策などを医師の立場からお教えします。

なぜ待ち時間がかかってしまうのか

理由その1: 紹介の患者さんが多い

開業医でみるような風邪などの一般的な病気なら、採血やレントゲンなど検査の必要はありませんのですぐに診察は終わります。

しかし開業医で一度診察を受け、精査が必要と判断された患者さんは大きい病院に紹介となります。

その際に原因を調べるため、血液検査や画像検査など、追加で検査を行うことが多く、その分時間がとられてしまいます。

ですので紹介患者さんが多いと必然的に待ち時間が長くなってしまいます。

理由その2: 診察をするまでの過程に時間がかかる

子どもを例に挙げますが、最初に身長、体重の計測(小児は体重で薬の量が変わるため)、検査(小児は手技が難しいことが多くここで待つことが多い)、検査の結果待ちという過程があります。

そのため早い時間で予約を取っていた患者さんも、その間待つことになり、結果が出るころには予約していた時間から大分経ってしまうことも多いです。

基本的には早い時間帯に予約が入っている患者さんを優先で診ることが多いので、遅い時間で予約が入っている患者さんは時間がずれてきてしまい、どんどん遅くなってしまいます。

つまり実際は全員が予約時間に診察ができるわけではないので遅くなってしまうのです。

理由その3: 診察時間が重なってしまう

これは実際に診療していて実感するのですが、皆さん受診したい時間は大体似通った傾向があります。

大多数が二極化され、午前と午後の早い時間の受診を希望されます。

これは当然のことで、一日の早い時間帯に受診というイベントを終わらせたいという心理が働きます。

また午前、午後の早い時間帯てあればある程度受診の時間の予測ができますが、そのあとの時間であるとその前の診察時間の影響を受けやすいのでなかなか時間が読みづらいため、そのような不確定要素を避けたということもあるでしょう。

一度そのような時間帯で受診をして遅くなった経験があると今度からは早く来ようという気持ちになり、早い時間帯に患者さんが集中してしまうことにつながります。

そのため診察時間が重なってしまい、例えば30分の予約枠に5人入ってしまうと仮に1人10分で診察が終わったとしても、最後の患者さんは最初の患者さんから1時間近く待つことになります。

その結果、同じ時間に予約を取っているはずなのにこんなに時間に差が出てしまうんです。

病院には早く、それとも遅く行くべき?

結論から言うと残念ながら答えはありません。

結局はその時のタイミングによると思います。

ただ予約の時間が早い患者さんから優先的にみますし、予約時間を過ぎてしまうと後回しになってしまうことが多いです。

結局は予約時間までに受け付けを済ませておくことが大事です。

患者側の待ち時間対策について

本を読む

待ち時間対策は色々あるかもしれませんが本は必須です。

普段あまり読む時間がない方はこの時間を利用しましょう。

私も病院を受診するときはKindleに本を入れて持っていってます。

ゲームをする

ニンテンドースイッチなどは小型で持ち運びに適しています。

ソフトも豊富ですし待ち時間が長くても安心です。

映画、ドラマを観る

タブレットやスマホがあればどこでも観れます。

ワイヤレスイヤホンがあればより快適です。

音楽、オーディオブックを聴く

好きな音楽を聴くとリラックスできますので待ち時間には最適です。

オーディオブックなら本を読むのが疲れてしまう人でも耳から本を聴けるのでオススメです。

普段後回しにしていることをしてしまう

せっかくなら普段後回しにしているメールの返信などをしてしまいましょう。

病院側の待ち時間対策について

予約システムの導入

これは実際に導入しているところも増えてきています。

スマホも普及しているので診察の時間になったら連絡をもらえれば病院で待つ必要はなくなります。

人員の増加

患者が多いのであればそれをみる医者や看護師を増やす必要があります。

ただ病院によっては経営面などの問題もあり現実的には難しいです。

業務の効率化

これは各病院によって差があるかも知れません。

漫然とこれまでの作業をやるのではなく一度立ち止まって本当に必要なことか、他に業務を円滑に進めていくためにやるべきことを病院側で検討していかなければなりません。

まとめ

今回は待ち時間の原因とその対策についてでした。

待ち時間も貴重な時間ですのでうまく活用したいですね。

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Dr.Koro
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病気や育児に役立つ情報を紹介する小児科医です