若いうちに読書をするべき理由とは
若い時の心はとても柔軟で、読書は子どもの心を豊かにしてくれます。
先人から本を読んで学ぶことができ、大人になったときに教養として自分を助けてくれるでしょう。
新しい本もいいですがすこし昔の本を読むべきです
なぜ最新の本ではなくすこし昔のものが良いのか。
それは時間的な研磨に耐えて、それを潜り抜けてきているからです。
人気のある作家さんを除いて、どんな本も最初はまず注目を集めなければなりません。
口コミなどから注目を浴びた本はたくさんの人の目に届き、一部は人気の本となります。
ですが、それも時間が経つと内容が新鮮でなくなったり、その時代に合わずに次第にその人気は無くなってくることがほとんどです。
逆に長い時間が経っても残っている作品は、その本自体に普遍的な魅力や学びが多くある作品であることが多いのです。
そのような本を沢山読むことにより、本を読む人の目も肥えて本当に素晴らしい作品を自分で判断して選ぶことができるようになります。
また、良い作品を読み終えたときには、心地よい疲労感と普段なかなか味わえない充実感を得られることでしょう。
ですので、最新の本だけではなく少し昔の本にも目を向けるべきなのです。
人生に大きな影響を与えてくれる|10代で絶対に読むべきオススメの本を紹介します
今回は10代のうちに読むべき名作達を紹介していきます。
どの作品もオススメですよ。必読です。
沢木耕太郎【深夜特急】
バックパッカーのバイブルで沢木耕太郎さんのエッセイになります。
初めて読んだときにこんな世界があるのかと衝撃を受け、私も作者に影響されインドやその他アジア諸国へ旅に出ました。
その時に経験したことはその後の人生ではなかなか得ることのできない、とても貴重な体験となりました。
英語やその他の国の文化にも興味を持つことができ人間としての幅が増えたと思っています。
作品は本当にその場にいるような細かな描写もあり、まるでその場に自分が居て旅をしているような気になります。
本だけでなく大沢たかおさん主演でドラマ化もされています。
ドラマもとても完成度が高く素晴らしいですので是非見てみてください。
スティーヴン・キング【スタンド・バイ・ミー】
少年達の一夏の思い出を描いていて、スティーヴン・キングの自伝的小説とも言われています。
夏の香りがして懐かしくて胸が痛くなる、そんな切ない気持ちになる作品です。
スティーヴン・キングの小説はどれも奥深く読み応えがあります。
映画が有名ですが興味をもったら是非原作を読んでください。
椎名誠【岳物語】
文が口語調でスラスラ読めてしまうのが椎名誠さんの大きな特徴です。
本人はSF作品などの小説も書いたりしていますが、椎名誠作品はやはりエッセイが醍醐味です。
岳物語は父と子の関係を描いたエッセイです。
どこか無骨な椎名誠と息子のぶっきらぼうだけど愛のある関係が作品から伝わってきます。
他にも椎名さんのエッセイは数多くありますが、あやしい探検隊シリーズは私のバイブルで、こんな大人になりたいと憧れながら読んでいました。
大人になっても子供の気持ちを忘れない男達の集まりで、10代の頃は大人に対する反発みたいな感情があったのですが、この本を読んで、こんな大人なら楽しいかもと思えました。
椎名誠さんの作品に興味をもったら盟友、野田知佑さんの作品もオススメします。
カヌーイストで、日本はもとより世界中を旅している作家さんです。
普段の生活では知ることのできない環境問題や自然の厳しさ、その素晴らしさを教えてくれます。
開高健【オーパ】
開高健さんも私の憧れの人で釣り、酒、旅を愛する豪放磊落な作家です。
簡単な読みやすい文はダメであると作者は言っています。
開口さんの作品は文が味わい深く、どれも読み応え十分です。
オーパは大物を求めて向かったアマゾンでの釣行記です。
臨場感に溢れていて、アマゾンの匂いや蒸し暑さ、虫や動物の鳴き声が本当に聞こえてくるようで、これを読んでいるとまるで自分がアマゾンにいるようです。
寺山修司【書を捨てよ町へ出よう】
これは中学生の時に読んで衝撃を受けた本です。
本なのにこのタイトル?という感じでしたが作中から大人の考えを学びました。
作者の哲学を学ぶことができ、自分はこれからどうするべきか、何をやるべきか、どう考えていけばいいかこの本から学びましょう。
三浦綾子【塩狩峠】
椎名林檎さんが書評を書いていて勧めていたことがきっかけで読みました。
一見難解そうなタイトルですがとても読みやすい文体でグイグイと作中に引き込まれていきます。
キリスト教の信者となった鉄道職員の話で、最後の結末が衝撃で、人の死や愛について深く考えさせられます。
茨木のり子【わたしが一番きれいだったとき】
茨木のり子さんの詩はどれも力強く、詩を読むとその画が浮かんできます。
この中でも「私が一番きれいだったとき」が私は好きで何回も読んでいますが、戦争の悲惨さと人間の強さ、儚さを感じることができるとても素晴らしい詩です。
戦争とは程遠い時代だからこそこの詩を是非読んでほしいです。
村上春樹【風の歌を聴け】
正直、村上春樹さんの文体は鼻につく感じや表現の回りくどさもあって苦手でした。
ですが、デビュー初期の作品たちは日本が舞台なのにまるでアメリカの西海岸にいるように感じ、軽やかな文体でスラスラと読めてしまいます。
後期の村上春樹作品が苦手な方は、是非一度初期の作品を読んでみることをおすすめします。
これまでの価値観がきっと変わるはずです。
そして慣れてきたら他の村上春樹作品も読んでみてください。
なぜ彼が世界中で評価されているかがきっとわかるはずです。
近藤麻理恵【人生がときめく片づけの魔法】
10代向けではないように思えますが、ぜひ読んでください。
片づけをする意味や考え方にわたしは衝撃を受けました。
この本を読んで以来、部屋を片付ける習慣もつきましたし、何よりものを大事にするようになりました。
この本を読むと読まないとでは大きな考え方の違いが出てくると思います。
手塚治虫【ブッダ】
漫画といって侮ってはいけません。
漫画でありながら下手な小説よりも深い内容で考えさせられてしまいます。
手塚治虫さんの作品は数多くあり、ブラックジャックや火の鳥なども名作ですがわたしはあえてこの作品を推します。
ブッダが「死」と「生きること」に深く悩み苦しみ悟りを開くまでの様子が描かれていて読者にも何か気づきを与えてくれるはずです。
J. D. サリンジャー【ライ麦畑でつかまえて】
10代特有の気持ちが描かれている名作です。
誰でも経験するであろう大人への反発、社会への不満や不条理がこの本には溢れており10代の時一気に読んで心に大きな衝撃を受けました。
大人になってからではなくぜひ一度若い気持ちがあるうちに読んでください。
複雑で少し危うい10代の心にきっと何かを訴えてくれると思います。
まとめ
読書は子どもにとって大切で、良い本と巡り合うことで心を豊かにしてくれますし、大人になったときに教養として人生の役に立ってくれます。
どんな本を読めばよいか迷ったら是非参考にしてみてくださいね。